日向坂46『ママのドレス』の歌詞の意味を解釈 -おませさんな女の子よ-

日向坂46
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けやき坂時代のユニット”りまちゃんちっく”による新曲が公開!

3rdのカップリングとして9月22日に公式チャンネルからMVが公開された『ママのドレス』は、潮紗理菜、加藤史帆、齊藤京子、佐々木久美、高本彩花の5人によるユニット”りまちゃんちっく”による楽曲です。
けやき坂時代の『沈黙した恋人よ』『ハロウィンのカボチャが割れた』に続いて3曲目となったこの楽曲は、Doo-Wopを取り入れたムーディーなサウンドが特徴になっています。

日向坂46 『ママのドレス』Short Ver.

Doo-Wopとは

アメリカの黒人音楽を由来として、1950年代以降日本でも歌謡曲に取り入れられるようになったDoo-Wop。この曲のように”デュワデュワ”と言ったような意味のない音を伴奏として口で入れるスタイルが特徴的です。

『ママのドレス』では、ジャズピアノやビッグバンドのようなサウンド、半音音程が随所に特徴的なメロディー、それにDoo-Wopが取り合わせられることで、ラスベガスのような夜の街のムードが溢れる曲調となっています。
おませさんな歌詞の内容によくあっていると言えるでしょう。

冒頭サビ -語り手からママにお願い-

Mammy You’re my rival.

デュワ・デュワ・デュワ・デュワ・デュワ・デュワ
パパパパ
デュワ・デュワ・デュワ・デュワ・デュワ・デュワ
パパパパ

ねえ ピンクのドレスを貸して
彼と初めてのデートなの
ハイスクールで一番 可愛かった
ママが着てたあのドレスを…

日向坂46 『ママのドレス』

この曲もサビから始まります。ここまでに公開された日向坂46の楽曲は意図してサビが冒頭にあるものが選ばれているような印象を受けます。

Doo-wopの部分は”デュ”という日本的な発音に聞こえ、”du”や”doo”とは違うようなのでひとまず片仮名で示しました。公式の表記がアルファベットか片仮名か、表記なしか、わかりましたら整えます。
→表記を公式のものに整えました。(191003)

サビの内容は、ママのドレスを彼氏との初デートに着ていくのに貸して欲しいとお願いする語り手の言葉になっています。このドレスをママも”ハイスクール”の頃に着ていたと読めますから、語り手もそのぐらいの年頃であることが予想されます。

1番 -ママの恋愛と語り手の恋愛-

いつか聞かされたラブストーリー
懐かしそうに…
パパと恋をした星降る夜の
ダンスパーティー

クラクションが3回鳴って
彼氏が迎えに来た
鏡の前 くるり回って
可愛くなれたかな?

ねえ ママのリップスティック貸して
だって ちょっと大人っぽくなりたい
ヘアスタイルもメイキャップも
一から十まで真似させてよ
そう男の子たちを みんな虜にするように
ママがライバルなの
だから 遺伝子以上に頑張らなきゃ

日向坂46 『ママのドレス』

1番の冒頭は、ママから語り手に語られたパパとのロマンスについて。
“ドレス”の単語は登場しませんが、前後のつながりから、語り手がクローゼットに「ピンクのドレス」を見つけたとき、ママがこの昔話を教えてくれたのかなという想像が自然に浮かびます。

時間は現在に戻り、Bメロ。クラクションが聴覚情報として聴き手に作用します。
続く鏡の前でドレスを確認する語り手の様子は、気分の高まりと身だしなみへのちょっとした不安を同時に感じさせます。

サビではハイスクール一番の美人として多くの男の子たちを虜にしていたママに、少し背伸びをして近づきたいという語り手の願望が語られます。
そして彼女自身もママのように、(ママ以上の、)学園のマドンナになりたいのです。

2番でママと語り手がそっくりであることが示されます。ここの「遺伝子」という表現もママから受け継いだ容姿がママに似ていることを示します。また語り手も、かつてのママぐらい自分が可愛いことを自信に思っていることがわかります。

2番 -今のママと今の語り手-

デュワ・デュワ・デュワ・デュワ・デュワ・デュワ
パパパパ
デュワ・デュワ・デュワ・デュワ・デュワ・デュワ
パパパパ

古い卒業写真
私に似てる女の子がいる
ポニーテールが一番 可愛いのは
ママなんでしょう?

玄関のドア 今開けたのは
私じゃないのよ
一瞬彼も 見間違えてた
ちょっと若すぎだわ

まるで姉妹
ピンクのドレスを貸して
クーロゼットの奥にあった
かなり昔のそのデザイン
今でもイケてて気に入った
そうこれなら誰でも ハッと振り向かせられるわ
ママの後を継いで
いつか パパみたいな人 見つけなきゃね

デュワ・デュワ・デュワ・デュワ・デュワ・デュワ
パパパパ
デュワ・デュワ・デュワ・デュワ・デュワ・デュワ
パパパパ
デュワ・デュワ・デュワ・デュワ・デュワ・デュワ
パパパパ
デュワ・デュワ・デュワ・デュワ・デュワ・デュワ
パパパパ

日向坂46 『ママのドレス』

「古い卒業写真」に写る語り手に似た女の子。若かりし日のママでしょう。その可愛さは写真にも残っています。

Bメロは現在に場面が戻って来ます。車でデートのお迎えに来た彼氏を玄関で迎えたのはママでした。語り手の顔はよく見ているはずの彼氏も、語り手が出てくると思っていたからでしょうか、一瞬見間違えました。ママが今でも綺麗で、語り手もそれに似ているということがわかります。

ママがライバルなの

1番のサビでは「ママがライバルなの」という表現 、2番のサビでも「パパみたいな人」を見つけるという表現が登場します。

ママみたいに恋愛したいという少し背伸びした思いは、振り返って、冒頭の「Mommy, you’re my rival」という表現にこの曲の主題として登場しています。

舞台設定をどう捉える

どの曲もはじめは、現代、日本、男女のどちらかの語り手、など、普通の状況を想定して解釈を進めていきます。
この曲でもそのように進めていくと、かなりませた高校生を過ごしたママとその娘たる語り手のイメージをつかむことになります。

しかし、ここではこの曲の背景をアメリカの家庭として解釈するのが尤もであると結論づけたいと思います。
その根拠を列挙すると、
・アメリカをイメージさせるDoo-Wopの使用
・冒頭の英語歌詞の使用
・学校をわざわざ「ハイスクール」と表現
・”ハイスクール”時代にドレスでダンスパーティがあるという習慣
・彼氏が初デートに車で迎えにくる状況 → 日本なら大学生以上の彼氏、アメリカならティーンで可能
・彼氏をママが好意的に迎えるという状況
・両親を「ママ」「パパ」と表現 (← これだけでは弱い)

これらの事柄を総合的に考えて、アメリカのとある家庭の女の子を語り手とした物語と解釈するのがよいでしょう。聞き手が普通に想像しづらい状況を歌詞にする場合は、このように多くのヒントが散りばめられますから、逆に状況が見えやすくなります。
(逆にあまり状況が書かれていない歌では、普通に読み解けばわかるから書かれていないだけで、それを利用して聴き手があまりに恣意的な解釈を進めることには注意しなければなりません)

アメリカのハイスクールには、Promという、学校主催のダンスパーティーがあります。ママもそこでパパを選んだのかもしれません。
我々隠キャには非常に厳しい行事ですね。ははは。


190925 公開
191003 歌詞の表記を修正・動画リンクを変更・本文を加筆

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